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16の夜 

~~三夜~~

ゃわしゃわしゃわしゃわ・・・・

 ささやかな虫の音と 枝葉を揺らす風音の鳴るすすき野を、細い細い三日月が 静かに見下ろしている。

 そんな月を見上げて居るのは一匹の狸。

 いったい いつからそうしていたのか。まるで何かを見張っているかのように まるで目を離したら月が消えてしまうとでもいうかのように じーっと見つめていた。

 いったい いつまでそうしていたのか。どこかで虫の音でも風の声でもない不協和音が混じる。
 音はだんだんと佇む狸の元へ近づいてくる。
「何を見ている?」
 音は背を向けている狸に人の言葉を投げかけた。
「え?」
 狸は全然気付いていなかったのかびっくりして振り返る。

すすき野のたぬき

 
~~~~一月五日更新~~~~

 そこには・・・・仮面の男が立っていた。
 黒いシルクハットと黒いローブを身に纏い すっと立つその姿はすすき野に打ち込まれた杭のようだった。
「だ、だれ?」
 たぬきが驚き顔で仮面の男を見た。
 仮面の男が口を開く。
「レッドヘr・・・・」

 バンッ

「私ではないかっ」
 レッドヘリングが勢いよく本を閉じて、大声を出したのでたぬきは びくり と身を引いた。

「レッドヘr・・・・?」
「レッドヘリングだっ」

「待て」
 いきなり草むらに飛び込もうとするたぬきの首根っこを掴む。
「なぜ逃げる」
「いきなり大声出すんだもん・・・」
 なおも逃げようとするたぬきをレッドヘリングは押さえつける。
「そいつはすまなかった。して、君は?」
「え、僕?」
 たぬきが自分を指差す。
「なに間抜けな顔をしている。私が名乗ったのだ、次は君だろう」
「僕はハクだよ」
 レッドヘリングは満足そうに大きく頷く。



 (四夜) 嵐の夜(1/6更新)
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