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16の夜 

こに一つの一匹の猫、そして毒薬がある。
 箱の中に猫と毒薬を入れて蓋を閉める。
 箱には蓋がついていて、蓋を閉めてしまえば中の様子は見えないし、音も漏れない。つまり中の情報は一切手に入らない。

 さて、十分後この中の猫は毒を舐め死んでしまっているだろうか?それとも生きているだろうか?
 ただし、確かめる為に箱を開けることは許さない。


「・・・・・」
 誰かに聞いたそんな問いを思い出した。
 
 馬鹿馬鹿しい程くだらない問題だ。
 中を知る術が無いと書かれている故、答えを知る術など存在しないのだ。

 だが、生きている、死んでいるという観点から見れば、必ずどちらかの状態でいるはずなのだ。

 50%の確立で生き、50%の確立で死んでいる。
 しかし確かめる術が無い故言ってみるならば、生きているが、かつ死んでいる猫という不思議な状態にいることになる。

 現実として半分死んでいるなどということは決してあり得ないことだ。箱を開けてみれば必ずどちらかの状態でいるはずなのだ。

 そう、箱を開けた瞬間に猫は生き、あるいは死ぬのだ。


 そして・・・・・


 今の私こそが、箱の猫に他ならない。
 何者かの紡ぐ物語という箱に閉じ込められた猫こそが私なのだ。

~~~1/14更新だよ~~~

 ならば物語は私にどんな選択を迫ろうというのか。
 それとも既に何らかの選択をしているのだろうか。
 毒薬の正体を知らぬ猫同様、私にもそれは分からない。
 
 猫の生死を判断できるのは箱の外の人間が蓋を開いた時だけなのだ。

「む・・・・・」
 その考えに思い至りレッドヘリングは立ち止まる。
 この私の状況に置いて、箱を開くとは・・・・つまり物語が完結し、紡ぎ手の世界が消えることだ。
 予想が確かならば、ハクはこの物語の主人公ではない。しかし私はどうやら結果的にハクの手助けをしていたという事になる。 

 そう考えるとやはりこの物語には違和感がある。
 
私という登場人物が直接的に主人公に関与しておらず、側鎖的な部分に置いて紡いでいることになる。
 
 ならばこの物語は、考えていた以上に多大な人間を巻き込んだ巨大な箱となっているのではないだろうか。
 
 しかし物語の箱がどれ程大きくとも、それ自体はたいした問題ではない。蓋を閉じ、外と隔絶された箱の中は一つの世界(物語)と見ることができるが、先の半分生き、半分死んだ猫も蓋を開いてしまえばその瞬間にどちらかの状態へと一瞬で帰結し、極当たり前な事象へと変じてしまうからだ。

 私の心を煩わせるものは別な所にあった。
 今私の感じているものに一片の証拠も無かったが、確信めいたものを持って私はグラストヘイムへの道を急いでいた。
 それを確かめる為にレッドヘリングは急いでいた。

「この物語は、本当に結末へと向かっているのか・・・・?」
           ハコへりんぐ


ああ・・・最後の絵で一気に緊迫感が無くなる・・・・・

 (八夜)グラストヘイム(1/15更新)
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