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16の夜 

所は変わってここはグラストヘイム城の執務室。
「・・・・・セリス様」
 いつから立っていたのか、金髪のショートの女性が控えめに口を開いた。
「なに?」
 部屋の主にしてグラストヘイム城の主であるセリスは手を止めて、少しだけ顔を上げて扉の前に立つLBを見た。
「えっと・・・お会いしたいという方が・・・・」
 珍しく歯切れの悪いLBをセリスは不審そうに見た。
「何よ。はっきり言いなさい」
「それが・・・狸でして」
「は?」
 LBの言葉にさすがのセリスも間抜けな声を上げた。
「狸ってあの森にいる?」
「はい、その狸です」
 セリスは右手で額を押さえて、やれやれと首を振ると再び執務机に向き直ってしまった。
「何の用か知らないけど、狸のトモダチはいないわ」
「では帰ってもらいますね」
 セリスは机に向かったまま「そうしてちょうだい」と言ったが、LBが一礼して扉から消えるかどうかと言った所でLBを呼び止めた。
「はい?」
 セリスはしばらく何事かを考えているように視線を落としていたが、やがてLBへと向き直る。


「たまには鍋もいいわね」
「はい?」



                    鍋もいいわね
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