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16の夜 

台は再びグラストヘイム城の執務室。
 今日も不機嫌に書類を片付けていたセリスに、音も無く扉を開いて現れたLBが控えめに口を開く。
「・・・・・セリス様」
「何?」
 セリスは顔も上げずに凄い勢いでペンを走らせながらぶっきらぼう答えた。
「是非お会いしたいという方が・・・・・」
 その言葉にやっとセリスが顔を上げる。
「今度はなにかしら、ぺこぺこ?ピッキ?それとも・・・」
 書類の山に手を載せて、「忙しいのが解らんのかっ」とでも言いたげ目でLBを見た。
「あ、いえ、今日は人間なのですが・・・・」
 しかし彼女らしくもなく、前回同様に歯切れが悪い。
「が?」
 口ごもるLBをセリスは不審に思ったが、
「ですが、なんだね?」
 LBの言葉よりも先に、扉から現れた人影にセリスはその続きを悟ることとなった。
「久方ぶりだな、セリス」
 ゆらりと現れたレッドヘリングはLBの言葉をそれ以上追求せずに、白い仮面の張り付いた顔をセリスに向けた。
「ほんとう、久しぶりね。でも挨拶なんかをしにきたんじゃ無いんじゃなくて?」
 セリスの言葉にレッドヘリングは少々驚いた様子だったが、すぐに気を取り直す。
「話が早いな・・・ここに狸が来なかったか?」
 セリスがちらりとLBの顔を見ると、LBもまたセリスの顔を見ていたので二人は2秒程顔を見合わせ、二つの視線が部屋の隅へと移る。
 レッドヘリングもつられて視線を追い、厳かな装飾の暖炉と中に掛かった黒鍋を見てぎょっとする。(仮面に隠れていたので良くわからないがしていたと思う)

「喰ったのか!?」
 
 (十一夜) 完璧な物語(1/19更新)
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